泳げないたいやきの日記

メモとして残していきます。誤字脱字や、誤った記事などがあればご教授いただますと幸いです。

DNSについて

DNSについての本を読み、簡単にまとめてみました。

※内容に誤りがある箇所がありましたら、ご教授いただけましたら幸いです。

 

DNS

 DNSとは、私達一般ユーザが日常生活でインターネットにアクセスし、使いにくい数字の羅列であるIPアドレスを使用せずに、馴染みのあるローマ字などで欲しい情報を手に入れることが可能なのは、DNSというシステムが、TCP/IP階層モデルのアプリケーション層で実装されているからである。

 渡邉(2018)は、DNSについて次のように述べている。「DNSドメイン名とIPアドレスの対応を管理し、利用者からの要求に応じてドメイン名に対応するIPアドレスを探し出します。これを「名前解決」と言います。DNSの基本は、それぞれの階層の管理者から必要な情報を入手してドメイン名の階層構造をたどり、最終的な答えであるIPアドレスを得るというものです。」

 

ゾルバーについて

 渡邉(2018)が述べているDNSは、「スタブリゾルバー」、「フルリゾルバー」、「権威サーバ」の3つの要素から成り立つ。

 リゾルバーとは、私達が何か物事を検索する際に、使用するwebブラウザや、メールを送受信する際のアプリといったソフトウェアの中で働くシステムである。

  1. 最初に、スタブリゾルバーとは、スタブリゾルバー自身では、名前解決を行わず、フルリゾルバーに「○○のIPアドレスを教えてほしい」という内容を、目的の情報のドメイン名とタイプを指定して名前解決要求を行い、一時待機をする。
  2. 次に、名前解決要求を受け取ったフルリゾルバーは、スタブリゾルバーの代わりに権威サーバの階層構造の頂点に位置するルートに「○○のIPアドレスを教えてほしい」と尋ねる。この動作を名前解決と呼ぶ。フルリゾルバーからルートに名前解決が行われると、ルートは、自身が保持している情報をフルリゾルバー宛に送信する。フルリゾルバーは、ルートに渡された情報を基に、目的の情報に近い権威サーバを探し、再び、名前解決を行う。このような動作を複数回繰り返すことで、最終的には探している情報を保持している権威サーバから目的の情報のIPアドレスを教えてもらう。教えてもらったIPアドレスを、再び、フルリゾルバーからスタブリゾルバーに送る。
  3. 最後に、一時待機していたスタブリゾルバーは、教えてもらったIPアドレスを使用し、目的の情報を手に入れることが可能となる。このような動作が、DNSの基本的な動きである。

  

 スタブリゾルバーが、フルリゾルバーに「○○のIPアドレスを教えてほしい」と名前解決要求を送る際に、指定した「ドメイン名」や「タイプ」というものは、権威サーバが保持するリソースレコードに、そのゾーンの設定として含まれる。リソースレコードと、指定した「ドメイン名」や「タイプ」を参照することで、権威サーバは自身が保持している情報を探すことが可能となる。

 

リソースレコードについて

 リソースレコードは、「オーナー」、「タイプ」、「クラス」、「TTL」、「RDATA」と5つのクラスから構成されている。

  • 「オーナー」:問合せ時に指定したドメイン名を記述するクラスである。

 

  • 「タイプ」 :スタブリゾルバーを使用している者が知りたい情報の種類を指定するクラスである。タイプの種類は、約16種類ある。

 

  • 「クラス」 :プロトコルファミリーや、ネットワークの種類といったものを指定する。

 

  • TTL」  :Time to Liveのイニシャルを取ったもので、パケットの寿命を表している。みやた(2018)では、TTLを次のように述べている。「IPの世界では、パケットの寿命を経由するルータの数で表しています。経由するルータの数のことを「ホップ数」といいます。TTLの数はルータを経由するたび、つまりネットワークを経由するたびにひとつずつ減算されて、値が「0」になると破棄されます。」このように、TTLが設定されているおかげで、ネットワークトラフィックの混雑を避けるような仕組みとなっている。

 

  • 「RDATA」 :タイプとクラスにより異なるリソースレコードのデータで、実際のリソースの指定を行う。

 

参考文献
  • 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)渡邉 結衣・佐藤 新太・藤原 和典著 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)森下 泰宏監修(2018)「DNSがよくわかる教科書」、SBクリエイティブ株式会社、20、72–78

  • 竹下 隆史・村山 公保・荒井 透・苅田 幸雄共著(2019)「マスタリングTCP/IP  入門編」、株式会社オーム社、184-188
  • みやた ひろし著(2018)「インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門」、SBクリエイティブ株式会社、96
  • Philip Miller著 苅田 幸雄監訳(2016)「マスタリングTCP/IP  応用編」、株式会社オーム社、323-325